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2018年6月9日|カテゴリー「研究開発税制についてのコラム
研究開発減税額の例示
税理士 兵頭始 著者:兵頭始税理士事務所 税理士 兵頭始
研究開発減税(試験研究費の特別控除・・試験研究費の総額に係る控除)とは、「研究開発のために要した費用」の8%から12%の金額を、その年度の法人税から差引く制度です。(資本金1億円以下の会社は、一律に12%です)

※「研究開発のために要した費用」

 材料費
 人件費(一定の要件を満たすもの)
 経費(委託研究費を含む)
詳しくは、http://hyodo-ao.net/taxreductionをご覧下さい。

次に、利益水準ごとの、減税額の最高金額(税額控除の限度額)を記載しました。

[税額控除の限度額]

税額控除の限度額は、平成27年4月1日以降に開始する事業年度は、その年度の法人税額の25%です。
なお、資本金が1億円以下の会社については、地方税も減税になります。

[減税額の最高金額(税額控除の限度額)]

次に資本金1億円以下の会社の研究開発減税(試験研究費の総額に係る控除)の限度額を例示します。
(東京都の会社:平成27年4月1日以後に開始する事業年度)


「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
研究開発に関する税務や会計は、当事務所の得意分野です。
内閣府や文部科学省の政策立案担当の方々が当事務所を訪れたこともあります。

「試験研究費の特別控除(法人税額の特別控除)」制度を検討している企業は、
専門家である税理士にご相談いただくことをお勧めいたします。

ご相談は下記バナーよりお問合せフォームにてお申込いただくか、
専用フリーダイヤルからお気軽にお申込下さい。
2018年6月8日|カテゴリー「研究開発減税QA
対象となる費用
税理士 兵頭始 著者:兵頭始税理士事務所 税理士 兵頭始

対象となる費用

製品の製造又は、技術の改良、考案、試験研究費の税額控除の対象になるのは、どのような費用でしょうか。
若しくは発明に係る試験研究のために要する、

 材料費
 人件費
 経費

が、対象になります。

人件費以外・・・「税法で定める試験研究」のために要した全ての費用

試験研究のために使用する機械装置や工具、器具備品などの減価償却費や、研究所(室)の減価償却費、物品費、水道光熱費、電話代なども対象となる。

人件費・・・・・試験研究業務の従事状況などによっては、税額控除の対象にならない。

詳しくは、「税額控除の対象となる費用」をご覧下さい。

ポイント

税額控除の対象となる「試験研究」とは、科学技術に関する試験研究です。
税額控除の対象になるのは、「税法で定める試験研究費」であって、「会計基準で定める研究開発費」ではありまぜん。

税額控除の対象になるのは、税務計算上の費用(損金又は必要経費)になるものに限られます。
税額控除の対象になる「試験研究費」の内容と、会計上の「研究開発費」の内容とは、同じ部分もありますが、異なる部分もあります。
会計上の「研究開発費」の全額が、研究開発減税の対象になるわけではありません。
また、会計上の「研究開発費」の金額以外にも、研究開発減税の対象になるものがあります。

賞与引当金繰入額や、退職給付引当金繰入額など、繰入れた年度で税法上損金又は必要経費にならないものは、繰入れた年度では減税対象になりませんが、実際に賞与や退職金を支払った年度の「試験研究費」となり、支払った年度で減税の対象になります。
既存の製品や技術の「日常的な改良活動」も「税法で定める試験研究」に含まれ、税額控除の対象になります。
製造原価に算入され製品などの取得原価を構成するものであっても、原則として(課税上の弊害がない限り)税額控除の対象になります。

国庫補助金など、試験研究に関して他者から支払を受けた金額は、その支払が確定した年度の試験研究費から差し引かれ、 差し引かれた後の金額が税額控除の対象となります。

研究機関など外部の者に試験研究を委託した場合に支払う「委託研究費」も、税額控除の対象になります。

他の者から委託を受けた試験研究(研究機関などがする、「受託研究」)のために要した費用は、税額控除の対象にはなりません。


「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
研究開発に関する税務や会計は、当事務所の得意分野です。
内閣府や文部科学省の政策立案担当の方々が当事務所を訪れたこともあります。

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2018年6月7日|カテゴリー「研究開発減税QA
試験研究費の会計処理
税理士 兵頭始 著者:兵頭始税理士事務所 税理士 兵頭始
税法でいう「試験研究費」の「税務上の会計処理」会計処理について説明します。

「研究開発費等に係る会計基準」を適用しなくてよい会社、つまり普通の中小企業の会計処理についての説明です。

※会計基準が強制的に適用されるのは、次の会社です。

(1) 上場会社と、その子会社・関連会社
(2) 会社法上の大会社(資本金5億円以上、または負債総額200億円以上)と、その子会社
(3) 任意に会計監査人を設置した会社

これら以外の会社には、会計基準は強制適用されません。
したがって、中小企業は、任意に会計監査人を設置している場合を除き、「研究開発費等に係る会計基準」によって経理しても良いし、以下に述べる「法人税法」によって経理しても良いことになります。

[ポイント]

・税務上は、特別の会計処理は要求されていない
・実務的には、試験研究費のうち原価性のあるものは、製造費用として経理すべき
・研究開発減税(試験研究を行った場合の法人税額の特別控除)を受けるうえでは、
 特別の会計処理をすることは要件になっていない

1.税法でいう「試験研究費」とは

製品の製造または技術の改良、考案もしくは発明に係る試験研究のために要する費用です。
これらのために要した費用は、その内容や結果によって、

 期間費用(一般管理費)となるもの
 製造原価(当期総製造費用)となるもの

に分けられます。

2.税法では、試験研究をその段階によって3つに分類しています

 基礎研究
自然現象に関する実験等によって、法則を決定するための研究

 応用研究
基礎研究の結果を具体的な物質、方法等に実際に応用して、工業化の資料を作成するための研究

 工業化研究
基礎研究および応用研究を基礎として、(製品化やシステム化のめどがついた製品等の)工業化または量産化をするための研究(既存製品や既存技術の通常の改良などのための試験研究も、工業化研究に含まれることになる)

3.期間費用(一般管理費)となるもの

 上記2①の基礎研究のために要した費用
 上記2②の応用研究のために要した費用
 上記2③の工業化研究に該当することが明らかでない試験研究のために要した費用

4.製造原価(当期総製造費用)となるもの

上記2③の工業化研究に該当することが明らかな試験研究のために要した費用

つまり、税法では、「税法上の」試験研究費のうち、工業化研究に該当することが明らかなものだけを、製造原価に算入すればよいこととされています。(通達で定められています)

※このことから、既存の製品や技術の通常の改良のための試験研究活動などは、工業化研究に含まれることになります。


5.会計処理

 期間費用となるもの

税務上は、特別の会計処理は要求されていません。
したがって、給料手当や消耗品費、減価償却費など一般管理費の各科目として経理して構いません。
しかし、試験研究のために要した金額を明確にするためには、試験研究のために要した、材料費、人件費、経費を抽出して、これらを一括した勘定科目として一般管理費として「試験研究費」や「研究開発費」と表示するのがベターだと思います。(「研究開発費等に係る会計基準」は、このような一括表示を要求しています)

勘定科目としての「研究開発費」や「試験研究費」は、複合科目です。
この中には、研究開発などのために要した材料費や人件費、外注費、消耗品費、動力費、研究開発のために使用する固定資産の減価償却費、その他の費用が含まれます。

(注意)減価償却費については、税務計算上の費用(損金)とするためには「償却費」として費用処理(損金経理)することが要求されています。

したがって、「試験研究費」等として表示する場合は、総勘定元帳のうえでは減価償却費勘定で経理し、決算書において「試験研究費」に含めて表示するか、又は、「試験研究費」等に内訳補助科目を設けて経理することが必要になります。

 製造原価となるもの

税務上、特別の会計処理は要求されていません。
製造原価項目の材料費、労務費、経費の各科目として経理しても良いし、上記①と同様に製造費用としての「試験研究費」などの複合科目を設けて一括して表示しても構いません。

「研究開発費等に係る会計基準」は、当期総製造費用として処理されたものについては、一括表示を要求していません。


6.研究開発減税を受ける金額の集計

会社の会計処理のし方にかかわらず、税法で定めている、「試験研究を行った場合の法人税額の特別控除」の対象となる費用を抽出して行います。

「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
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