ブログ
2018年6月10日|カテゴリー「研究開発税制についてのコラム」
わが国の法人税法は、資本金額が1億円以下の会社を「中小法人」、資本金額が1億円を超える会社を「大法人」として位置づけ、「中小法人」に対しては優遇措置を講じています。
ここでは、研究開発税制における「中小法人」と「大法人」の違いを説明します。
1.税額控除の対象となる試験研究費の範囲・・・同じ
2.控除率(支出基準額)・・・違う
ここでは、研究開発税制における「中小法人」と「大法人」の違いを説明します。
1.税額控除の対象となる試験研究費の範囲・・・同じ
2.控除率(支出基準額)・・・違う
- 資本金1億円以下の会社
- 一律に12%(地方税を併せると14%~14.5%・・・下記5で説明)
- 資本金1億円超の会社
- 売上高に対する試験研究費の割合に応じて8%から10%
3.控除限度額(税額基準額)・・・同じ(法人税額の25%)
※但し、資本金1億円以下の会社では、800万円以下の所得(利益)に対して15%の軽減税率(通常は23.9%)により法人税を計算するため、所得が同額の場合は税額基準額は資本金1億円超の会社の方が多くなる。
(最高178,000円)
4.その年度の法人税額から控除しきれなかった場合の繰越控除または繰戻し還付
・・・同じ(日本では、繰越控除も繰戻し還付も認められていない)
※1 平成26年度までは、1年間の繰越控除が認められていたが、27年度から認められなくなった。
※2 諸外国においては、その年度の法人税額から控除し切れなかった場合には、翌年度以降の法人税額から控除できることになっている。最短はフランスの3年、最長はオーストラリアの無期限
5.地方税(都道府県民税、市町村民税)の減税・・・違う
※但し、資本金1億円以下の会社では、800万円以下の所得(利益)に対して15%の軽減税率(通常は23.9%)により法人税を計算するため、所得が同額の場合は税額基準額は資本金1億円超の会社の方が多くなる。
(最高178,000円)
4.その年度の法人税額から控除しきれなかった場合の繰越控除または繰戻し還付
・・・同じ(日本では、繰越控除も繰戻し還付も認められていない)
※1 平成26年度までは、1年間の繰越控除が認められていたが、27年度から認められなくなった。
※2 諸外国においては、その年度の法人税額から控除し切れなかった場合には、翌年度以降の法人税額から控除できることになっている。最短はフランスの3年、最長はオーストラリアの無期限
5.地方税(都道府県民税、市町村民税)の減税・・・違う
- 資本金1億円以下の会社
- 地方税の課税標準となる法人税額は、試験研究費の特別控
この結果地方税においても試験研究費の額の2%から2.5%の金額が減税となる
法人税と地方税を併せると、14.%から14.5%の控除率となる
- 資本金1億円超の会社
- 地方税の課税標準となる法人税額は、試験研究費の特別控除をする前の金額である
したがって、資本金が1億円を超える会社では、地方税においては減税はない
設例
A社 資本金 1億円
B社 資本金 2億円
B社 資本金 2億円
| 売上高 | 10億円 | (A社、B社とも) |
|---|---|---|
| 課税所得 | 2億2千万円 | ( 同上 ) |
| 試験研究費 | 1億円 | ( 同上 ) |
1.支出基準額(試験研究費×控除率)
A社 1億円×12%=12,000千円
B社 1億円×10%=10,000千円
2.税額基準額(法人税額×25%)
A社 8百万円×15% = 120万円
2億1千2百万円×23.9%=5,067万円
法人税額 5,187万円×25%=1,297万円
B社 2億2千万円×23.9%=法人税額5,258万円×25%=1,315万円
3.減税額
A社(資本金1億円)
法人税 支出基準額1,200万円≦税額基準額1,297万円 ∴1,200万円
住民税・地方法人税 1,200万円×(住民税16.3%+地方法人税4.4%)=248万円
減税額の合計 1,448万円
B社(資本金2億円)
法人税 支出基準額1,000万円≦税額基準額1,315万円 ∴1,000万円
住民税・地方法人税 減税は適用されない 0万円
減税額の合計 1,000万円
以上により、利益の水準が同じであれば、資本金1億円以下の会社が大きな減税を受けられることが解ります。
※しかし、現実には、中小会社は利益水準が低い会社が多いため、上記2の税額基準額によって足切りとなり、
この優遇措置を十分に受けられることは少ないと思います。
A社 1億円×12%=12,000千円
B社 1億円×10%=10,000千円
2.税額基準額(法人税額×25%)
A社 8百万円×15% = 120万円
2億1千2百万円×23.9%=5,067万円
法人税額 5,187万円×25%=1,297万円
B社 2億2千万円×23.9%=法人税額5,258万円×25%=1,315万円
3.減税額
A社(資本金1億円)
法人税 支出基準額1,200万円≦税額基準額1,297万円 ∴1,200万円
住民税・地方法人税 1,200万円×(住民税16.3%+地方法人税4.4%)=248万円
減税額の合計 1,448万円
B社(資本金2億円)
法人税 支出基準額1,000万円≦税額基準額1,315万円 ∴1,000万円
住民税・地方法人税 減税は適用されない 0万円
減税額の合計 1,000万円
以上により、利益の水準が同じであれば、資本金1億円以下の会社が大きな減税を受けられることが解ります。
※しかし、現実には、中小会社は利益水準が低い会社が多いため、上記2の税額基準額によって足切りとなり、
この優遇措置を十分に受けられることは少ないと思います。
div>「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
研究開発に関する税務や会計は、当事務所の得意分野です。
内閣府や文部科学省の政策立案担当の方々が当事務所を訪れたこともあります。
「試験研究費の特別控除(法人税額の特別控除)」制度を検討している企業は、専門家である税理士にご相談いただくことをお勧めいたします。
ご相談は下記バナーよりお問合せフォームにてお申込ください。
2018年6月9日|カテゴリー「研究開発税制についてのコラム」
研究開発減税(試験研究費の特別控除・・試験研究費の総額に係る控除)とは、「研究開発のために要した費用」の8%から12%の金額を、その年度の法人税から差引く制度です。(資本金1億円以下の会社は、一律に12%です)
※「研究開発のために要した費用」
材料費
人件費(一定の要件を満たすもの)
経費(委託研究費を含む)
詳しくは、https://hyodo-ao.net/taxreductionをご覧下さい。
次に、利益水準ごとの、減税額の最高金額(税額控除の限度額)を記載しました。
[税額控除の限度額]
税額控除の限度額は、平成27年4月1日以降に開始する事業年度は、その年度の法人税額の25%です。
なお、資本金が1億円以下の会社については、地方税も減税になります。
[減税額の最高金額(税額控除の限度額)]
次に資本金1億円以下の会社の研究開発減税(試験研究費の総額に係る控除)の限度額を例示します。
(東京都の会社:平成27年4月1日以後に開始する事業年度)
※「研究開発のために要した費用」
材料費
人件費(一定の要件を満たすもの)
経費(委託研究費を含む)詳しくは、https://hyodo-ao.net/taxreductionをご覧下さい。
次に、利益水準ごとの、減税額の最高金額(税額控除の限度額)を記載しました。
[税額控除の限度額]
税額控除の限度額は、平成27年4月1日以降に開始する事業年度は、その年度の法人税額の25%です。
なお、資本金が1億円以下の会社については、地方税も減税になります。
[減税額の最高金額(税額控除の限度額)]
次に資本金1億円以下の会社の研究開発減税(試験研究費の総額に係る控除)の限度額を例示します。
(東京都の会社:平成27年4月1日以後に開始する事業年度)
「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
研究開発に関する税務や会計は、当事務所の得意分野です。
内閣府や文部科学省の政策立案担当の方々が当事務所を訪れたこともあります。
「試験研究費の特別控除(法人税額の特別控除)」制度を検討している企業は、
専門家である税理士にご相談いただくことをお勧めいたします。
2018年6月8日|カテゴリー「研究開発減税QA」
対象となる費用
製品の製造又は、技術の改良、考案、試験研究費の税額控除の対象になるのは、どのような費用でしょうか。
若しくは発明に係る試験研究のために要する、
材料費
人件費
経費
が、対象になります。
人件費以外・・・「税法で定める試験研究」のために要した全ての費用
試験研究のために使用する機械装置や工具、器具備品などの減価償却費や、研究所(室)の減価償却費、物品費、水道光熱費、電話代なども対象となる。
人件費・・・・・試験研究業務の従事状況などによっては、税額控除の対象にならない。
詳しくは、「税額控除の対象となる費用」をご覧下さい。
若しくは発明に係る試験研究のために要する、
材料費
人件費
経費が、対象になります。
人件費以外・・・「税法で定める試験研究」のために要した全ての費用
試験研究のために使用する機械装置や工具、器具備品などの減価償却費や、研究所(室)の減価償却費、物品費、水道光熱費、電話代なども対象となる。
人件費・・・・・試験研究業務の従事状況などによっては、税額控除の対象にならない。
詳しくは、「税額控除の対象となる費用」をご覧下さい。
ポイント
税額控除の対象となる「試験研究」とは、科学技術に関する試験研究です。
税額控除の対象になるのは、「税法で定める試験研究費」であって、「会計基準で定める研究開発費」ではありまぜん。
税額控除の対象になるのは、税務計算上の費用(損金又は必要経費)になるものに限られます。
税額控除の対象になる「試験研究費」の内容と、会計上の「研究開発費」の内容とは、同じ部分もありますが、異なる部分もあります。
会計上の「研究開発費」の全額が、研究開発減税の対象になるわけではありません。
また、会計上の「研究開発費」の金額以外にも、研究開発減税の対象になるものがあります。
賞与引当金繰入額や、退職給付引当金繰入額など、繰入れた年度で税法上損金又は必要経費にならないものは、繰入れた年度では減税対象になりませんが、実際に賞与や退職金を支払った年度の「試験研究費」となり、支払った年度で減税の対象になります。
既存の製品や技術の「日常的な改良活動」も「税法で定める試験研究」に含まれ、税額控除の対象になります。
製造原価に算入され製品などの取得原価を構成するものであっても、原則として(課税上の弊害がない限り)税額控除の対象になります。
国庫補助金など、試験研究に関して他者から支払を受けた金額は、その支払が確定した年度の試験研究費から差し引かれ、 差し引かれた後の金額が税額控除の対象となります。
研究機関など外部の者に試験研究を委託した場合に支払う「委託研究費」も、税額控除の対象になります。
他の者から委託を受けた試験研究(研究機関などがする、「受託研究」)のために要した費用は、税額控除の対象にはなりません。
税額控除の対象になるのは、「税法で定める試験研究費」であって、「会計基準で定める研究開発費」ではありまぜん。
税額控除の対象になるのは、税務計算上の費用(損金又は必要経費)になるものに限られます。
税額控除の対象になる「試験研究費」の内容と、会計上の「研究開発費」の内容とは、同じ部分もありますが、異なる部分もあります。
会計上の「研究開発費」の全額が、研究開発減税の対象になるわけではありません。
また、会計上の「研究開発費」の金額以外にも、研究開発減税の対象になるものがあります。
賞与引当金繰入額や、退職給付引当金繰入額など、繰入れた年度で税法上損金又は必要経費にならないものは、繰入れた年度では減税対象になりませんが、実際に賞与や退職金を支払った年度の「試験研究費」となり、支払った年度で減税の対象になります。
既存の製品や技術の「日常的な改良活動」も「税法で定める試験研究」に含まれ、税額控除の対象になります。
製造原価に算入され製品などの取得原価を構成するものであっても、原則として(課税上の弊害がない限り)税額控除の対象になります。
国庫補助金など、試験研究に関して他者から支払を受けた金額は、その支払が確定した年度の試験研究費から差し引かれ、 差し引かれた後の金額が税額控除の対象となります。
研究機関など外部の者に試験研究を委託した場合に支払う「委託研究費」も、税額控除の対象になります。
他の者から委託を受けた試験研究(研究機関などがする、「受託研究」)のために要した費用は、税額控除の対象にはなりません。
「研究開発」は、税務や会計において特殊な分野です。
研究開発に関する税務や会計は、当事務所の得意分野です。
内閣府や文部科学省の政策立案担当の方々が当事務所を訪れたこともあります。
「試験研究費の特別控除(法人税額の特別控除)」制度を検討している企業は、専門家である税理士にご相談いただくことをお勧めいたします。













